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ブラック・債務超過・税金滞納中でもファクタリングは使える?審査の対象と条件

ブラック・債務超過・税金滞納中でもファクタリングは使える?審査の対象と条件

更新日: 2026年11月5日ファクタリング ブラック, ファクタリング 債務超過, ファクタリング 税金滞納 審査

信用情報に延滞の記録がある、決算が債務超過になっている、税金や社会保険料を滞納している。こうした状態でも、ファクタリングの申込みを受け付けると公式に書いている会社はあります。ただし、当サイトが掲載している47社のうち、申込者の信用情報・代表者の履歴・赤字・債務超過・滞納の扱いを公式に書いている会社は16社にとどまり、なかには税金や社会保険料の未納がある場合は原則として買取しない(分納している場合は買取できる場合もある)としている会社もあります。

本記事では、まず法律や公的機関の説明で言えること(信用情報に何が登録されるか、債務超過とは何か、滞納するとどうなるか)を整理し、そのうえで各社が公式に書いている条件を分けて示します。審査の結果は各社の判断によるため、当サイトでは公式の記載の範囲に限って掲載しています。

「ブラック」は正式な用語ではありません

「ブラック」は、信用情報機関に延滞などの記録が残っている状態を指して使われる言葉ですが、信用情報機関の用語ではありません。株式会社シー・アイ・シー(CIC)はよくある質問で「CICには、ブラックリストという名称のリストはありません」とし、支払いが遅れた場合には「その客観的な取引事実がCICに登録されます」と説明しています。株式会社日本信用情報機構(JICC)も「ブラックリストという名称のものはありません」とし、保有している信用情報は、クレジットやローンなどの契約内容や返済・支払状況・利用残高といった客観的な取引事実だとしています。

JICCは、公共料金や税金を口座引落しなどで直接支払っている場合は、その支払いはJICCに登録されないとしています。ただし、支払いにクレジットカードを使っている場合は、カードの支払いの延滞情報が登録される場合があるとも書いています。

信用情報機関の種類や登録内容の詳しい説明は、ファクタリングが信用情報に登録されない理由をご覧ください。

貸金業法の信用情報の照会義務は「貸付け」の定めです

貸金業法13条1項は、貸金業者が貸付けの契約を結ぼうとするとき、顧客の収入・資力・信用・借入れの状況などの返済能力を調査しなければならないと定めています。同条2項は、個人の顧客と貸付けの契約を結ぶ場合(一部の契約を除く)、この調査に指定信用情報機関の信用情報を使わなければならないとしています。また、41条の35は、指定信用情報機関に加入した貸金業者に、個人の顧客との貸付けの契約の情報を提供する義務を定めています。

これらはいずれも「貸付け」についての定めです。金融庁は、ファクタリングを「法的には債権の売買(債権譲渡)契約」と説明しています。このため、ファクタリング会社が審査で信用情報を照会するかどうかは、法律で一律に決まっているわけではなく、会社ごとの方針によります。当サイトの確認データで、照会しない・参照しないと公式に書いている会社は、後の表の3社です。

一方で金融庁は、契約書に「債権譲渡契約(売買契約)」と書かれていても、経済的に貸付けと同じ機能を持つ取引は貸金業に当たるおそれがあるとしています。例として、売主が集金できなかった場合に売主が債権を買い戻すこととされている、または売主自身の資金でファクタリング業者に支払わなければならないといった取引を挙げています。金融庁は、ファクタリングを装った高金利の貸付けを行うヤミ金融業者の存在が確認されているとしており、契約の中身を確かめることが欠かせません。

債務超過とは:破産法が定める法人の破産手続開始の原因

債務超過は、会計上の言葉としても使われますが、法律上の定義は破産法16条1項にあります。法人については、破産手続開始の原因が「支払不能又は債務超過(債務者が、その債務につき、その財産をもって完済することができない状態をいう。)」とされています(存立中の合名会社・合資会社には適用されません。同条2項)。個人の破産手続開始の原因は支払不能で、支払いを停止したときは支払不能と推定されます(破産法15条)。

債務超過は破産手続開始の原因の一つですが、破産手続は、裁判所が申立てにもとづいて決定で開始します(破産法15条1項)。ファクタリングの申込みで債務超過をどう扱うかは、各社の審査によります。当サイトの確認データで債務超過に触れている会社は4社です。GMO BtoB早払いは、公式のよくある質問で「赤字、債務超過だけで、買取をお断りすることはございません」と回答しています(2026年11月1日確認)。同社は利用審査で決算書2期分と試算表を求めています。メンターキャピタルは、公式トップに「赤字・債務超過・個人事業・税金滞納でもOK!」と表示しています(2026年11月1日確認)。うりかけ堂は公式トップに「債務超過や税金等未払いがあっても資金化でき融通が効きます。」(2026年11月2日確認)、エスコムは公式のよくある質問で「赤字、債務超過だけでお断りすることはありません。」(2026年11月3日確認)と記載しています。

赤字決算の扱いについては、赤字決算でもファクタリングは利用できるかでも扱っています。

税金・社会保険料の滞納:条文で決まっている流れ

税金と社会保険料の滞納には、法律で決まった督促と差押えの流れがあります。国税は、原則として納期限から50日以内に督促状が出され(国税通則法37条1項・2項)、督促状を発した日から起算して10日を経過した日までに完納しないときは、財産が差し押さえられます(国税徴収法47条1項1号。売掛金などの債権の差押えの手続は同法62条)。厚生年金保険料なども、督促のうえ、国税滞納処分の例によって処分できるとされています(厚生年金保険法86条1項・2項・5項)。

滞納中の申込みで気をつける点は税金滞納でもファクタリングは利用できるか、差押えを受けた売掛金をファクタリングに使えるか、売った売掛金と差押えの優劣がどう決まるかはファクタリングで差押えは起きる?でご説明しています。

分割納付の手続(換価の猶予)

国税を一時に納付すると事業の継続が難しくなるおそれがあり、納税について誠実な意思があると認められる場合は、納期限から6か月以内に申請すると、1年以内の期間を限って換価の猶予を受けられることがあります(国税徴収法151条の2第1項)。申請書には、猶予に係る金額を分割して納付する場合の各納付期限と納付金額などを書きます(同条3項)。ただし、申請する国税以外に国税の滞納があると、この申請による猶予は適用されません(同条2項)。

国税庁は、換価の猶予が認められると、原則として1年以内の期間に限り納付が猶予され、猶予期間中の延滞税が軽減され、財産の差押えや換価(売却)が猶予されると案内しています。すでに滞納がある場合や、滞納から6か月を超えている場合でも、税務署長の職権による換価の猶予(国税徴収法151条)を受けられる場合があるとしています。

厚生年金保険料などについても、日本年金機構は、事業主が申請し一定の要件を満たす場合に「換価の猶予」や「納付の猶予」を受けられ、換価の猶予を受けた場合は保険料などを分割納付できると案内しています。

この手続は、後で示す会社の条件とも関わります。GMO BtoB早払いは、公式のよくある質問で「税金や社会保険料の未納がある場合は、原則買取はしておりません。ただし、分納されている場合は、買取できる場合もございます」と回答しています(2026年11月1日確認)。

状況ごとに、法律で言えることと会社の公式表示を分けて整理します

状況 法律・公的機関の説明で言えること 会社の公式表示(当サイトの確認データ)
信用情報に延滞などの記録がある 「ブラックリスト」という名称のリストはない(CIC・JICC)。貸金業法の信用情報の使用義務は貸付けの定め 信用情報を照会しない・参照しないと記載:3社。代表者の履歴を審査のポイントとしないと記載:1社
赤字決算 ―(扱いは各社の審査による) 利用可・相談可・影響しないなどと記載:11社
債務超過 法人の破産手続開始の原因の一つ(破産法16条1項) 債務超過でも利用可、またはそれだけでは断らないと記載:4社
税金・社会保険料の滞納 督促後に財産の差押えがある(国税徴収法47条1項1号・厚生年金保険法86条5項)。換価の猶予で分割納付できる場合がある 滞納・未納があっても利用可と記載:7社。未納があれば原則買取しないが、分納していれば買取できる場合もあると記載:1社
破産・債務整理の手続中 破産手続開始の決定があると、破産財団に属する財産の管理・処分の権利は破産管財人に専属する(破産法78条1項)。破産者が開始後に財団の財産についてした法律行為は、破産手続の関係では効力を主張できない(同法47条1項) 記載している会社はなし

各社が公式に書いている条件(当サイト掲載47社のうち16社)

当サイトの確認データ(各社の公式サイトで確認した事実を、確認日とともに記録した欄)のうち、申込者の信用情報・代表者の履歴・赤字・債務超過・税金や社会保険料の未納・リスケ(返済条件の変更)のいずれかに触れている会社を抜き出しました。該当は47社のうち16社です。当サイトの補足欄の文と、必要書類の欄の「入出金履歴」のように申込者の状況の扱いではない記載は含めていません。表の並びは五十音順で、評価の順位ではありません。

会社 公式に書かれている内容 確認日
アウル経済 売掛先の評価で可否・条件を判断し、赤字でも相談可(法人のみ) 2026年10月31日
アクセルファクター よくあるご質問で「赤字決算ですが、利用可能ですか?」に対し「はい、ご利用いただけます。ファクタリングは融資ではなく、売掛金の売買なので赤字でもご利用いただけます」と回答 2026年11月1日
インボイスPay 見積りは売掛先の信用状況で算出し、申込企業の赤字決算は影響しない。ただし赤字決算・設立1年未満・資本金10万円以下・調査機関に情報がないなど信用判断が非常に厳しいケースは手数料が最大10%(法人のみ) 2026年10月31日
インボイスファクター 法人に対する請求債権(売掛金)があれば、業種や代表者の履歴は審査のポイントとしない 2026年10月17日
ウィット 審査に金融機関などの信用情報は用いない 2026年11月3日
うりかけ堂 公式トップに「債務超過や税金等未払いがあっても資金化でき融通が効きます。」と記載 2026年11月2日
エスコム 社会保険・税金の滞納は「滞納があっても問題はありません。」、決算内容は「赤字、債務超過だけでお断りすることはありません。」(法人のみ) 2026年11月3日
買速 赤字決算・税金滞納中・リスケ中でも利用可とする記載 2026年10月31日
GMO BtoB早払い 赤字・債務超過だけでは断らない。税金や社会保険料の未納がある場合は原則買取しないが、分納されている場合は買取できる場合もある(法人のみ) 2026年11月1日
JTC 赤字決算でも資金調達は可能(審査のため決算書は確認する) 2026年11月1日
OLTA 独自のAI審査で、信用情報は参照しない(売掛先は国内登記の法人または公的機関のみ) 2026年10月31日
トラストゲートウェイ 「融資とは異なり、貴社が赤字状態であることや税金・社会保険料の未払いがあることなどは直接影響しません。」と記載 2026年11月2日
ファクタリングのTRY 信用情報機関への照会は行わない。税金の滞納があっても利用できる 2026年10月14日(照会)・11月1日(滞納)
メンターキャピタル 公式トップに「赤字・債務超過・個人事業・税金滞納でもOK!」と表示 2026年11月1日
RFD株式会社 赤字・租税公課の未納や滞納があっても利用可 2026年10月31日
レバンタ 赤字決算でも利用可(新設法人は取り扱えないケースあり) 2026年10月31日

(いずれも公式サイト・確認日は表のとおり)

ほかの31社は、確認データの範囲では、これらの点について公式の記載がありません。記載がないことは「利用できない」という意味ではなく、公式の表示からは判断できないという意味です。また、自己破産や債務整理の手続中の申込みについて書いている会社は、47社の中にありませんでした。

表の会社が「利用可」と書いていても、審査の結果を約束するものではありません。

審査の中心は売掛先と売掛金:公式の記載から

表のうち、アウル経済は「売掛先の評価で可否・条件を判断」、インボイスPayは「見積りは売掛先の信用状況で算出」と書いています。PayTodayも、手数料は売掛債権先の信用情報に加えて利用状況や財務状況にもとづいて決めるとしています(公式サイト・2026年10月31日確認)。

ただし、売掛先の信用状況だけで条件が決まるわけではありません。インボイスPayの記載のとおり、申込企業の状況が手数料に反映される会社もあります。

計算例(仮定): 請求額100万円の売掛金をインボイスPayに売る場合で、同社の公式表示の範囲をあてはめたものです。

前提 手数料率(公式表示) 手数料 受け取る金額
実勢手数料の下限 2.5% 2万5,000円 97万5,000円
実勢手数料の上限 6% 6万円 94万円
信用判断が非常に厳しいケースの上限 10% 10万円 90万円

(手数料率はインボイスPay公式サイト・2026年10月31日確認。実際の率は審査で決まります。振込手数料など、ほかの費用は含めていません)

審査全般の考え方は、ファクタリングの審査基準で扱っています。

申込み前に用意し、確かめておくこと

状況は事実どおりに伝える

申込みの段階で、滞納や債務超過の状況は事実どおりに伝えてください。決算書や納税証明書の提出を求める会社もあります。たとえばベストファクターは、契約時の書類として納税証明書・印鑑証明書・登記簿謄本を挙げています(公式サイト・2026年10月31日確認)。どの種類の納税証明書を求めるかは、公式の記載からは確認できません。

国税庁によると、納税証明書には「その1」(納付すべき税額・納付した税額・未納税額等)、「その2」(所得金額)、「その3」(未納の税額がないこと)、「その4」(滞納処分を受けたことがないこと)の種類があります。会社から納税証明書を求められた場合は、どの種類が必要かを確かめてください。

分納の手続を先に相談する

滞納がある場合は、税務署(国税)や年金事務所(厚生年金保険料など)に、換価の猶予による分割納付を相談することができます。GMO BtoB早払いのように、分納しているかどうかで買取の扱いが変わるとしている会社もあります。

「ブラックでもOK」「審査なし」をうたう業者に注意する

金融庁は、買取代金が債権額に比べて著しく低額である場合は偽装ファクタリングの疑いがあるとし、ファクタリングを装った貸付けを行うヤミ金融業者に注意するよう呼びかけています。審査をしないことを強調する業者の見分け方は、審査なしのファクタリングはある?をご覧ください。

よくある質問

Q: 信用情報に延滞の記録があっても、ファクタリングに申し込めますか? A: 申し込める会社はあります。当サイト掲載47社のうち、ファクタリングのTRYは信用情報機関への照会を行わないこと、OLTAは審査で信用情報を参照しないこと、ウィットは審査に金融機関などの信用情報を用いないことを公式に記載しています(2026年10月14日・10月31日・11月3日確認)。ほかの会社は信用情報の扱いを公式に書いていないため、申込み時に確認してください。

Q: 債務超過の会社でも利用できますか? A: 当サイトの確認データで債務超過に触れている会社は4社です。GMO BtoB早払いは「赤字、債務超過だけで、買取をお断りすることはございません」としています(公式のよくある質問・2026年11月1日確認)。同社は法人のみが対象で、利用審査に決算書2期分と試算表が必要です。メンターキャピタルは、公式トップに「赤字・債務超過・個人事業・税金滞納でもOK!」と表示しています(2026年11月1日確認)。うりかけ堂・エスコムも、債務超過について公式に記載しています(2026年11月2日・3日確認)。

Q: 税金を滞納していても使えますか? A: RFD株式会社と買速は滞納があっても利用可とする記載があり(2026年10月31日確認)、ファクタリングのTRYは「税金の滞納があるのですが利用できますか?」に「はい、問題なく利用できます」と回答しています(2026年11月1日確認)。メンターキャピタルは、公式トップに「赤字・債務超過・個人事業・税金滞納でもOK!」と表示しています(2026年11月1日確認)。トラストゲートウェイ・うりかけ堂・エスコムも、税金などの未払い・滞納があっても利用できる旨を公式に記載しています(2026年11月2日・3日確認)。一方、GMO BtoB早払いは、未納がある場合は原則買取しないが、分納されている場合は買取できる場合もあるとしています(2026年11月1日確認)。売掛金がすでに差し押さえられている場合は、その売掛金の扱いが別に問題になります。

Q: 自己破産や債務整理の手続中でも申し込めますか? A: 当サイト掲載47社の中に、手続中の申込みについて公式に書いている会社はありませんでした。申込み前に、手続を依頼している弁護士などに相談してください。

まとめ

  • 「ブラックリスト」という名称のリストは信用情報機関にはなく、登録されるのはクレジットやローンの取引事実です(CIC・JICC)。税金を直接支払っている場合、その滞納は登録されません(JICC)
  • 貸金業法の信用情報の使用義務は貸付けの定めで、ファクタリング会社が信用情報を見るかどうかは会社ごとの方針です
  • 当サイト掲載47社のうち、申込者の信用情報・代表者の履歴・赤字・債務超過・滞納の扱いを公式に書いている会社は16社です。破産・債務整理の手続中について書いている会社はありません
  • 債務超過は法人の破産手続開始の原因の一つです(破産法16条1項)。債務超過に触れている会社は4社で、GMO BtoB早払いとエスコムは「それだけでは断らない」、メンターキャピタルは「債務超過…でもOK」、うりかけ堂は「債務超過…があっても資金化でき」としています
  • 滞納には督促と差押えの流れがあり(国税通則法37条・国税徴収法47条)、換価の猶予で分割納付できる場合があります。分納しているかどうかで買取の扱いが変わるとしている会社もあります

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